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【ユッケのすべてがわかる!】安全でおいしいユッケを食べる方法やお店選びのポイントを専門店のプロが教えます!

焼肉屋さんのユッケっておいしいですよね!ただ生肉は食中毒リスクが付きもの…、いかに安全で良質なユッケを食べられるのかとても大きな問題です。ユッケの美味しいお店選びとは?簡単に安全性を見極める方法は?ユッケのディープな世界をもっと知って、失敗しないユッケ選び&美味しく食べるコツを教えます!

目次

ユッケとは「肉の刺身」

かつて焼肉屋さんのメニューの中でもひときわ注目を集める花形メニューだったユッケ。牛の生肉をミンチ状にして甘いたれと卵黄を絡めるというまさに至極の逸品。このユッケ、いったいいつ頃から食べるようになったのでしょうか?

ユッケの歴史

ユッケの始まりは13世紀ごろ(西暦1200年~)

現在のモンゴル地区あたりに暮らしていた遊牧民であるタタール族は、移動手段でもあった馬を貴重な食糧源にしていました。
しかし馬肉は硬く筋も多かったので、それを細かく切りたたいて食べたのが始まりと言われています。

タタール族が朝鮮半島に根付かせた「ユッケ」

朝鮮半島にも侵攻していったタタール族はこれを統制下に置き、もともと仏教圏で肉食が禁じられていたこの地にも肉食文化を根付かせたといわれています。

つまり朝鮮半島にもともとあった調味料で味付けした生肉が、ユッケなんです。

「ユッケ」と「ハンバーグ」は同じルーツ

このタタール族がロシアからヨーロッパに侵攻していった際に、この食べ方が広まっていき、後に現在のタルタルステーキの原点になったとも言われています。
ちなみに17世紀ごろのドイツ・ハンブルグでは、このタルタルステーキが大流行し、よりおいしくするために焼いたことが「ハンバーグステーキ」のきっかけになったとか。

ユッケとハンバーグ、意外なことにルーツは同じだったんですね。
ちなみに我が日本では戦後に大阪の冷麺店で販売がはじまったといわれています。

ユッケの語源

では「ユッケ」という言葉にはどんな意味があるのでしょうか?
実はこのユッケ、2つの意味の単語からできているんです。

朝鮮語で「肉」を意味するユク(육、Yuk)と刺身を意味するフェ(회、Hoe)、これを続けて発音すると…ユッケに聞こえますよね。
日本発音のユッケにはズバリ肉の刺身という意味があったんです!

「ユッケジャン」とは「牛肉を使った辛いスープ」

よくお店のお客様にも聞かれるのですが、ユッケとユッケジャンの“ユッケ”は、同じ意味としての“ユッケ”なんでしょうか。
ユッケは生肉の刺身でユッケジャンは牛肉が入った辛いスープ…
この2つの料理に出てくる“ユッケ”という表現、実は厳密にはちょっと違うんです。

ユッケの意味は先ほど触れた通りですが、ユッケジャンは正しく発音表記すると“ユク・ケジャン”になります。
これは肉を意味するユクと犬肉のスープを意味するケジャン(狗醬)が合わさった言葉です。(ケジャンのケが犬を意味し、ジャンは辛いスープを意味するジャンククから)

実は朝鮮半島では滋養強壮に良いとされる犬の肉を食する文化が昔からありました。
1988年のソウルオリンピック開催の時に、欧米諸国へのイメージダウンを避けるため犬の食用は禁止されましたが…
ユッケジャンは犬肉を好まない人たちが犬肉の代りに牛肉を使ってケジャンのようにつくったスープのことなんです。

ユッケに使われる牛の部位

さて、一部の焼肉店などで見かけるユッケに使用されている牛の部位はいったいどの部分なのでしょうか?
ユッケに対する法律が厳しくなる以前は、ユッケは焼肉には向かない硬いお肉などが一般的に使用されていました。
それはなぜかというと、硬いお肉は筋肉質な部分なので、硬いけど肉の味が濃いんです。

つまりミンチにして食べやすくすれば、生食としてとても美味しい部位だったからです。
部位名でいうと後ろ脚のモモ肉の外側である、「そともも」が一般的でした。

現在は希少部位ブームの中、サーロインを使ったユッケやイチボのユッケ、牛タンを使ったユッケなど様々な部位を使ったユッケが登場しています。

ユッケの作り方

焼肉店だけの名物料理だったユッケ。自宅で作ることは可能なのか、徹底的に検証いたします。

生食可能な牛肉は市販されていない!

ユッケを作るためにまず必要なのが“生肉”ですよね。
スーパーなどでユッケにできそうな赤身の牛肉はたくさんありますが、どれも加熱用の表記が…
そうなんです、厳密に言うと「生食可」と書かれた牛肉はスーパーなどの小売店には存在していません。

これは牛の生食には提供方法などに厳しいルールがあり、保健所の許可証も必要となります。購入してから自宅などまでの輸送状況や安全性を考えると、小売り店などで販売するのは難しいのです。

牛肉以外に代用できる食材

クックパッドやレシピサイトなどではマグロやサーモンなど魚を使ったユッケや生ハムのユッケなどが多く存在しています。
どれも牛肉とは程遠く、生肉特有の満足感はないかも…
そこで筆者がおすすめするのは「桜ユッケ」です。桜肉、つまり馬肉のユッケ。
理由はもちろん、唯一生食が認可されている食肉だからです!

馬は反芻動物ではないため、危険度の高い食中毒を引き起こす大腸菌群がそもそも存在していません。そのうえアレルギーの反応性も非常に低いことから、安全性が高い食肉と言われています。
味わいは若干のクセがありますが魚などに比べれば牛肉にも近く、食べた時の満足感も高いのが特徴です。

ではこの馬肉はいったいどこで手に入るのでしょうか?

ネット上の過去の投稿には“業務スーパー”で売られているとの情報がありました。お近くの方は一度探してみてもいいかもしれませんね!

美味しいユッケはタレで決まる!

さてユッケにする材料が手に入ったら次に準備するのは一番大切な要素である“タレ”です。
素材の良さを引き出すだけでなく、ユッケらしさを感じさせるのがまさにタレです!

マグロをお醤油で食べたら…それはただのお刺身ですよね。
ユッケ特有の甘くお肉に合う“タレ”について深掘りしていきましょう。

タレはバランスが大事

ユッケのタレに入るもので一般的なのは、お醤油、お砂糖、お酢、それにコチュジャンや豆板醤などの辛味調味料です。ここで大事なのは変わった調味料を使うことより、いかにバランスよく入れるか、ということです。
例えば塩分が強すぎても素材の味を消してしまいますし、甘すぎても同様です。

ユッケは卵黄と混ぜることがマストなので、卵黄のまろやかさを引き立てるような自分好みのベストバランスを見つけて作りましょう。

プロがオススメするタレのレシピ

  • お醤油 大さじ1 に対して
  • お砂糖 小さじ1
  • 100%のりんごジュース 小さじ1
  • みりん 小さじ1
  • 穀物酢 小さじ1
  • チューブのにんにく 少々
  • チューブの生姜 少々
  • ごま油 小さじ2分の1
  • うま味調味料 ほんの少し

調味料をよく混ぜるだけでお手軽に作れます。
また、お好みでコチュジャンや豆板醤などの辛味調味料を加えればよりお店に近い味になりますよ。

焼肉のタレを使ったユッケのタレ

もっと簡単にお手軽なユッケのタレを作りたいあなたには、市販の焼肉のタレを使うと便利です。
ただストレートで使うよりも“レモンのしぼり汁“を少し加えるとおいしくなりますよ!

ユッケを美味しくするおすすめ付け合わせ

ユッケの本体になる食材とタレが準備できたら次は付け合わせです。
定番のものから意外なものまで一気にご紹介していきます。

焼肉店の定番付け合わせは?

筆者が知る定番の組み合わせは、最も重要な卵黄、それにきゅうりとりんごの千切り、大場、カットしたレモン、スライスしたネギ(玉ねぎの場合も)、たまに松の実です。

この中のきゅうりとりんごですが、千切りよりもおすすめなのが小さめのダイスカットです。

千切りよりも食感がアップしてさらに良いアクセントになるのでお口の中が楽しくなります。この場合、きゅうりだけ軽―く塩で和えて少し置いてから水洗い&水気をよく拭いて使うとさらに本格的なユッケに!

きゅうりの代わりに“大根”をダイスカットして同じように処理してもOKなので、ぜひ一度お試しください。

新発見?!海苔とわさびで食べる

マグロやサーモンのユッケや桜肉のユッケでもよく合う付け合わせをご紹介します。
ズバリ「韓国海苔とわさびを組み合わせる」です!わさびはスーパーのお刺身についてきたものやチューブのもの、なんでも大丈夫です。

たれと卵黄で絡めたユッケをスプーン一杯くらい韓国海苔の上に乗せて…
ほんの少しわさびをつけたら、そのまま海苔でくるんでがぶっと食べてみてください。
お酒にも合う絶品ユッケおつまみにグレードアップ間違いなし!

【番外編】ぜひ試してほしい、超変化球なユッケ

タレ&卵黄の組み合わせ以外にも美味しくて変わったユッケを簡単にご紹介します。

  • クレイジーソルトとオリーブオイルで味付け、生マッシュルームのスライスを乗せた“大人塩ユッケ”
  • 刻んだキムチと和えて卵黄を乗せた、“田舎風ユッケ”
  • 塩胡椒ウスターソースで味付けし、崩したゆで卵と刻み玉ねぎを乗せた“ミモザ風タルタルユッケ”
  • お手軽に麺つゆで和えてミョウガとなめたけを乗せた“和風ユッケ”

ユッケを通販で買う方法

ここではネット通販などで買えるおすすめのユッケをご紹介します。

厚生労働省が認可した「生食加工場」で作られたユッケを選ぶ

安全でおいしい和牛・国産牛のユッケ(生食用は国内流通の和牛・国産牛のみ)を通販で選ぶ時のポイントはズバリ、厚生省が“認可”または“認定”した「生食加工場」で作られているかどうか、その一点のみです。

厳しい基準をクリアした工場のみに与えられる「生食加工」の認可

生肉用として流通するのには牛肉表面の加熱殺菌、無菌状態でのトリミング、急速冷凍、菌検査が必要で、これを可能にする工場の設備基準や衛星基準、または過去1年間の菌検査の履歴など、厳しい条件をクリアしている工場のみに与えられるのが牛肉の生食加工の“認可”です。

サイトで確認できる

サイトなどに「認可工場からお届けします」「厚生省の新基準に適合の工場」などの文言があるかしっかり確認して購入しましょう!

「生食用食肉取扱者等設置施設」は参考にならない

ここで注意したいのが、認可工場ではなく「生食用食肉取扱者等設置施設」(※自治体によって名称は若干異なります)という保健所の“許可証”を挙げているショップです。

この許可証には、「生肉を販売するための設備を確認しましたよ」という意味があります。
本来この許可証は焼肉店など飲食店が店内で生肉を販売するときに管轄の保健所に申請するものです。

ざっくりいうと、キッチン内に専用のスペース、専用の手洗い場とシンク、専用の冷蔵庫があれば取得できる許可証なんです。(※これも自治体により若干異なりますが)

保健所は生食加工の工程に関与しない

店舗などの施設で表面の加熱殺菌とトリミングやパック詰めを行いますが、なんと保健所はここまでを関与していません。あくまで最低限必要な設備があるかどうか、ということを確認しただけの許可証です。

これが店舗であれば加工してすぐにお客様の口に入るのでいいのですが、通販となると経過時間が長くなることで菌繁殖のリスクが上がり、またどのような環境で殺菌やパック詰めが行われているのか不透明な部分が多く、安全性が高いとはとても言い切れません…

特に冷凍ではなく“冷蔵品”もあるので、宅配業者にわたるまでの温度管理や輸送中の状況によっては余計に安全とは言い切れなくなるでしょう。

認可工場から直送される冷凍のユッケが安全

生肉の生食は安全性がとても重要です。安価な商品にはそれなりの理由があります。少しお値段が高くてもより安全が担保された“認可工場”から直送される冷凍のユッケを選ぶことを100%お勧めいたします。

安心してユッケを買えるおすすめのショップ3選

①食のセレクトショップ山田屋

https://item.rakuten.co.jp/foodyamadaya/308020-yukke-3set/

②熊野牛専門店 ミートファクトリー

https://item.rakuten.co.jp/kurogewagyu-kitagawa/106003013/

③伊佐牧場 楽天市場店

https://item.rakuten.co.jp/jyounetu-bokujyou/yukke03/

馬肉のユッケのおすすめショップ

馬肉と言っても国産のものは高価で牛肉を上回るケースも…
外国産でもモンゴルの草原馬は国産に近い高品質な馬肉なのでおすすめですよ。

馬刺し 肉のまつわる全て&MEAT

https://item.rakuten.co.jp/and-meat/yukhoe/

美味しくたべるためには正しく解凍することが大事

通販のユッケは冷凍(より安全です)が多いので当然解凍してから食べますが、生肉の生食はリスクがゼロではありません。常温に放置したり、冷蔵庫での解凍時間が長くなりすぎないよう十分に注意してください。

※お肉の解凍については別記事をご参照ください。

【保存版】これで迷わない!お肉の上手な解凍方法

安全にユッケを食べられるお店の選び方

次は安全にユッケを食べられる焼肉店などの飲食店の見極めポイントを解説します。
ユッケのような生肉を店内販売するのには2つの方法があります。

パック詰めユッケを提供するお店を選ぶ

厚生労働省が認可した工場から生食用のパック詰めユッケを仕入れて店内で提供する方法です。

生食用ユッケを仕入れて提供する場合にはルールがあって、パックを店員が空けてはいけない、というものです。
お客様自身がパックを開けることでより安全性を高めることができるというわけです。

「生食用食肉取扱者等設置施設」の許可証を掲示しているお店を選ぶ

パックに入っていないユッケが出てくるお店はどうなのでしょうか。

この場合は店内で加熱による滅菌処理とトリミングを行っている“はず”なので、専用の加工設備を確認した証の、生食用食肉取扱者等設置施設という許可証を取得しているはずです。

持っているなら当然店内に掲示しますよね?
お客様にも安心して召し上がっていただきたいわけなので当たり前のことです。

パックに入ってこないユッケの場合はこの許可証があるかどうかを絶対確認してください。許可証の掲示がないお店はそもそも“生食に必要な条件”を無視しているのかもしれません。

この厳しいルールに従うと「原価率」がすごく高くなってしまい、お店の利益に影響してしまうことがあります。
もしかしたら利益優先のお店は許可証やルールもないまま生肉を提供しているかもしれませんが、それは非常に身勝手なことです。

最新のトレーサビリティーを掲示しているお店を選ぶ

トレーサビリティーとは過程や履歴などが追跡出来る事

トレーサビリティーとは、商品の生産から消費までの過程や履歴などを追跡することを意味します。トレーサビリティーという言葉は、食品以外に製造や販売など、流通に関わる業界全体で使用されています。

トレーサビリティーにこだわるお店の肉の品質は良い

許可証があったとしてもお肉自体の品質はやはりお店次第です。

徹底した管理体制のお店であれば、義務付けられている牛肉トレーサビリティーの掲示や、掲示内容の更新も怠らないはずです。

そういうお店こそがしっかりルールを守り、万全の体制でユッケを加工・提供してくれていると思います。

そもそもユッケはなぜ禁止になったのか

さて話は遡り、かつてどこの焼肉店でも人気メニューだったユッケが、ある日突然メニューから消えた原因となった“あの事件”を振り返ってみましょう。

ユッケによる食中毒事件

2011年4月、富山県を中心に展開する焼肉チェーン店で提供したユッケを原因とした、腸管出血性大腸菌“O-111”による凄惨な食中毒事件が起こってしまいました。

富山をはじめ、福井や神奈川の店舗でユッケを食べた客181人がO-111に感染、そのうち5人が死亡、24人の重症者を出す大きな事件となってしまいました。

この焼肉店は運営も管理もずさんであり、売れ残ったお肉を翌日以降もユッケとして販売していたと言われています。ユッケ肉の卸業者も生食不可のお肉を生食用として出荷していたり、レバーを切った包丁で生肉を切っていたりと衝撃の事実が後にわかっています。

食品衛生法

この食中毒事件を受けて、2011年10月1日に食品衛生法に基づく生食用牛肉の処理に関する規格基準が改定され、腸内細菌科菌群を対象とした微生物検査が義務付けられると共に、生食用加工設備の完全な区分けや肉塊毎の設備・器具洗浄、衛生的に密封した肉塊を熱湯等で表面から深さ1cmまでを60℃で2分以上加熱処理(菌数を1万分の1以下まで低減)する等の規定が盛り込まれ、原則として有資格者の監督下での処理以外が認められなくなり、食中毒等を起こした場合は営業停止や刑事罰も適用できることとなったのです。(法第 72 条及び第 78 条)

安全性が重視されるユッケ

あの事件からちょうど10年で牛肉の生食に関する意識は変化しました。

事件直後は安全性の不担保を理由に多くの焼肉店などがユッケなど生食の販売を中止しましたが、もともと人気のメニューだっただけに復活待望論は根強く、事件の風化とともに再びユッケを販売する焼肉店が増えてきました。

当時はなかった薄切りのもの、赤身ではなく霜降りのユッケやキャビア、トリュフと組み合わせた高級なユッケも登場しています。

かつてはおいしさや安さが判断基準だったユッケ。現在は最も安全性が重要なのではないでしょうか。

レバ刺しが禁止になった原因

牛レバーの内部からO-157が検出される

死亡者を出したユッケによる集団食中毒事件を受け、2011年に大規模な牛の細菌検査が行われました。その結果わずかな数でしたが、レバ刺し用に加工された牛レバーの内部から今度は腸管出血性大腸菌“O-157”が検出されました。

検査結果が出る以前までは、レバーの外側にO-157が付着していてもきちんと処理を行えば内部に菌は無く、生食しても安全だと思われていました。

法整備の機運が高まる

この事件以前から牛の生レバーによる食中毒の発生例はありましたが、ここまで大きな牛肉の生食による食中毒事件がなかったため、規制はされてきませんでした。

そのため、牛レバーの生食の危険性が強く叫ばれ法律で禁止せざるを得なくなったのは、このユッケ事件がきっかけと言えるでしょう。

牛レバーの内部まで汚染される

O-157が重大な食中毒原因であるからこそ、O-157を除去さえできれば生でレバーが食べられるという考えも方あります。

ただ、O-157でレバーの内部までが汚染されているケースが稀にでもあるとわかった以上、生のまま安全に食べる方法が無いのが現状です。

O-157は耐熱性があり危険

O-157という食中毒菌は熱に対してある程度の耐性があります。
その殺菌処理には中心温度が75℃で1分間以上もの加熱が必須、つまり生はもちろん中途半端な加熱でも危険なわけです。

よく新鮮だから大丈夫、という無責任な声を耳にします。新鮮であることと菌の汚染は関係ありません。ということで焼肉店からレバ刺しは完全に消滅しました。

まとめ

重要な点をおさらいしましょう。

  1. ユッケとは「肉の刺身」
  2. 生食可能な牛肉は市販されていない
  3. 家で作るときは馬肉ユッケがおススメ
  4. 美味しいユッケはタレで決まる。
  5. 厚生労働省認可工場直送の冷凍ユッケを買う。
  6. 自然解凍はしない。
  7. ユッケはパックで提供しているお店で食べる
  8. ユッケは認可証章を掲示しているお店で食べる
  9. 最新のトレーサビリティーを掲示しているお店を選ぶ

ここでは挙げませんでしたが、意外に忘れがちなのが…自分自身の体調です。
風邪をひいていたり疲れで免疫力が下がっているときは、どんなに安全なユッケだとしても食べることを控えましょう。

それから小学生以下のお子様やご高齢の方もユッケや生肉はなるべく食べないようにしてください。最後に自分を守るのは自分自身だということを忘れずに。

牛肉の生食に100%安全はありません。だからこそしっかりと調べて見極め、自分自身で判断することが大切です。

ユッケを美味しく楽しむために少しでもこの記事が役立つといいですね!
それでは皆様、最後までご高覧ありがとうございました!